Q. 世の中にはパソコンの他に ワークステーションというコンピュータがあるそうですが、 何が違うのでしょうか。
A. あなたの使っているコンピュータのマウスのボタンを数えてください。 2つならパソコンですし、3つだったらワークステーションです。
Q. マウスボタンが1つのものは、何なのでしょう。
A. それは、マッキントッシュといいます。
Q. マッキントッシュはパソコンじゃないのですか。
A. マッキントッシュはマッキントッシュです。
Q. NeXT というコンピュータには、2ボタン・マウスがついていますが。
A. NeXT はパソコンです。
Q. NeXT のユーザ・インターフェイスはマッキントッシュに似 ていますが内部構造は UNIX ワークステーションのようです。 それでもパソコンだというのでしょうか。
A. その足して 2で割ったところがパソコンなわけです。
(1 + 3) / 2 = 2
非常に明解な話ですね。
Q. アップル社は、NeXT を回収するそうです。 それでもマッキントッシュはマッキントッシュなのでしょうか。
A. マッキントッシュとパソコンを分けているのは、 ユーザ・インターフェイスです。 次世代の MacOS のユーザ・インターフェイスがどうなるか まだ定かでないのですが、マウスのボタンが1つしかなければ、 現行の MacOS と操作法が大きく変更になることはありえません。 マウスボタンが1つで済む操作体系なのにボタンが2つ付いていたら、 ハードウェアの設計が腐っているので、マッキントッシュではありません。 マウスボタンを2つ必要とする操作体系に変更になったら、 操作体系が違うのですから、マッキントッシュではありません。 いずれにせよ、マウスボタンが2つあったら それはマッキントッシュではないのです。
(別の質問者が現れる)Q. NeXT にリモートログインした場合、これはほとんど UNIX ワークステーションだと思うのですが。
A. UNIX までは正しいのですが、 UNIX ワークステーションであるというのは間違いです。 リモートログインはただの文字端末を作るだけですね。 ユーザとの間の情報量(バンド幅)が非常に少ないわけです。 ワークステーションであるためには、 ビットマップ・ディスプレイとマウスが必要なのです。
Q. パソコンに 3ボタン・マウスをつけている人がいます。 そのパソコンはワークステーションなのですか?
A. そいつで、普段 Windows や OS/2 が動いていますか? ほら、動いていないでしょ。UNIX が動いていますね。
彼らはワークステーションの操作性をもとめて わざわざマウスを購入しています。 ですから、3ボタン・マウスがついていたら、すでにそれは パソコンではなくワークステーションなのです。
(更に別の質問者)Q. 中学生のころ買った僕のパソコンにはマウスがついていません。 これは何なのでしょう。
A. それはパソコンじゃなくてパーコンじゃないですかね。
Q. パーコンとは初めて耳にしました。
A. パーなコンピュータのことです。 使っているとパーになるコンピュータのことかもしれません。 気をつけましょう。
Q. ところで、黒の匡体モデルが発売されると、 そのシリーズは寿命が近付きつつあるという話を聞きましたが、 本当のことなのでしょうか。 黒のマッキントッシュを買おうと思っていますが、心配です。
A. 安心してください。それはただの伝説です。 1つも反例を知りませんけども。
Q. ますます不安になってきました。 アップル社は大丈夫なのでしょうか。
A. 安心してください。アップル社が倒産しても、 MacOS のライセンスがフリーになれば、 今後も末永くマッキントッシュを使うことができるでしょう。 マッキントッシュのファンはたくさんいます。 世の中には、UNIX を手弁当で作っている奇特な人がいるのですから、 MacOS をただで保守してもよいという人は、 世界にたくさんいるはずです。
かつて(といっても5、6年前の話ですが)、世の中の計算機は、 ワークステーション、パソコン、マッキントッシュ、大型計算機の 4つに分けることができました(他にも、 スパコン、業務計算用端末機(いわゆるオフコン)、ミニコン、ワープロ、電卓 に分ける人もいるかもしれませんが、話の本筋からは離れるので、 ここでは触れません)。
これらの本質的な差は、 ユーザとやりとりする情報のバンド幅にあったといえます。 ワークステーションには、19 インチ以上のビットマップ・ディスプレイがついていて ウィンドーがたくさん開いて、 ワークステーションどうしも高速ネットワークでつながっていて、 別な部屋の人ともワークステーションを介して、 瞬時にデータのやりとりができました。 とにかく、ユーザとのバンドの幅の大きさが群を抜いていたのです。
ところで、ワークステーションというと実は2種類あって、 一つは、STAR などの XEROX PARC 直系のワークステーション、 もう一つは UNIX ワークステーションなどの、 混じりものがあるに分けることができます。 しかし、どちらもマウスボタンの数が3つでした。 理由は分かりません。
マッキントッシュは、ワークステーションにはかないませんが、 かなり高いバンド幅で、ユーザとの間のやりとりができました。 そして、ユーザ・インターフェイスが分かりやすいという点で、 ワークステーションを越えていました。 なお、マウスボタンが1つしかないのは、
ようにするためだそうです。
パソコンはまだまだ低機能で、インターフェイスはコマンドラインが中心でした。 マウスがついていても、ただのおまけという感じで、 とても有効利用しているとはいえませんでした。 どういう理由かは知りませんが、パソコンのマウスはみんなボタンが2つでした。 例外があるかもしれませんが、寡聞にてそのようなものは知りません。
ワークステーションを名乗る X68000 のマウスのボタンは 2つでしたが、 あれはどう考えてもパソコンでしょう。
NeXT のマウスボタンが2つというのは、例外といえば例外なのですが、 あれば、「いわゆるパソコン」とは別な意味で (1+3) / 2 = 2 であるように思います。 UNIX 的な部分とマッキントッシュ的な部分が完全に分かれていて、 融合されていません。 また、UNIX らしさ、マッキントッシュらしさのどちらも 活かし切れていないように思います。
アップル社が NeXT を買収するそうですが、今後 MacOS がどのよう進化するか、 注目していきたいと思います。
最後に大型計算機ですが、 これをユーザ・インターフェイスの観点から評価すると、 かなりお粗末なものといえます。 大型計算機の OS は、 バッチ処理と呼ばれる、一定以上の量のデータに対するまとまった処理を 効率よく行なえるようにチューニングされています。 ユーザがキーを一つ打ったときにかかる処理のコストと 数十キロバイトのデータを転送するのにかかる処理のコストが ほとんど同じになってしまうそうです。 これでは、ユーザ・インターフェイスに力を入れることはできません。 マウスをグリグリ動かしたら、どれだけのコストになるか想像できません。 当然、こんなものにはマウスがついていません。
というわけで、 (マッキントッシュは別として)何の根拠があるわけでもないのですが、 計算機のカテゴリによってマウスのボタンの数が決まっていました。